シャイト・ゴンブス・モスジットの内部 |
シャイト・ゴンブス・モスジットの外部 |
5時起床。安宿の前はバスの発着所で朝早くから大勢の人達で賑わっている。
油で何か揚げている屋台、煮出した紅茶にコンデンスミルクを加えた
ミルクティーの屋台、果物の屋台ありで朝から喧騒としている。
少し進むと鍛冶屋があり、親父が写真を撮れとジェスチャーをするので一枚撮ってやる。この鍛冶屋が時代遅れで大きな風船みたいな「ふいご」(足で踏み箱の中のピストンを動かして風を送る)で炭を真っ赤に燃やしている。
親父が息子に何か言って汚い小さなやかんと小銭を持たせる。3分もするとやかんに紅茶入れて戻ってくる。
親父が薄汚れたガラスのコップを、店の前の淀んで緑かかったどぶ水で洗いだす、そのコップを手に持ち何回か振り水を振り払い紅茶を注いで私に飲めと勧めてくれる。不衛生極まりないが、折角の親切を断ることが出来ない雰囲気なので一気に飲み込むと、有難迷惑にもさらに注いでくれる。無理して飲んだのだが腹を壊すことはなかった。
バゲルハット行きのバスを探すことにした。各バスは車掌が大声で客集めをしているので、目的のバスはすぐに見つかった。予想通りボロボロのバスで、車掌がバスを力一杯に叩きながら客集めをやっているため、外板がボコボコになっている。さらに、乗り込んで後方に座ると、床に穴が開いていてタイヤが見える。こういうバスが現役で動いていることに感動してしまう。
バゲルハットまでの料金は30タカ(35円)で、この国では交通費は本当に安い。
走行中は思ったほどの振動もなく、モスク群のメインといえる「シャイト・ゴンブス・モスジット」の前に到着する。このモスクは1459年に建立され今現在も使用されている。ベンガル語で「60のドームを持つモスク」という意味。名前の通りに屋根の上に円形のドームが並んでいる。
最初は、イスラム教徒以外は入ってはいけない場所かと思っていたが、白装束で頭に帽子を被っている男に確認したところ、誰でも入っていいということだった。
内部は薄暗く、ちょっとひんやりとしている。柱がたくさん並んでいる構造になっているため、遠近感が感じられる景色になり、意外と面白い。
見学を終えて小汚い店でチャイを飲んで休憩していると、リキシャーの男が何処に行くのか聞いてくる。次の見学場所までは約1キロ、おそらく15~20タカだろう。20分交渉し15タカになったのでリキシャーに乗り込む。
15分も進んで橋を渡り終えると、周辺に小さな池が多数見られる。男はエビの養殖場と説明してくれる。エビは日本への最大の輸出品目と教えてくれる。
街道から露店の並ぶ参道を少し入ると、分厚い塀に囲まれた廟に行き当たる。このモスジット群を建設したカン・ジャハンの廟で、聖者として祀られている。たくさんの参拝者に私も混じって見学する。
1時間後に待たせたリキシャーで来た道を帰る。往復で30タカのところを100タカと言ってくる。とんでもない話、大声で怒鳴ってやった。英語で15と50の発音はたしかに紛らわしい、だから何回も15タカを確認したのだ。リキシャー仲間がいる前で40タカを投げつけてやった。何か文句を言っているが無視してバス停に向かう。
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